【漫画・文庫】君たちはどう生きるかを3行に要約+α【感想+あらすじ】

 「君たちはどう生きるか」という本が話題になっています、なんか名著らしいですね!そしてジブリのタイトルも「君たちはどう生きるか」発表されています。宮﨑駿の新作とどのように絡んでいくのか気になります。そんな本をとりあえず3行に要約しました。

1.「君たちはどう生きるか」を3行に要約する(スマホでみると3行じゃないかもしれません、ごめんなさい)

 とりあえず3行にすると
①社会は自分を中心に回っていない、社会は様々な役割や境遇の人が働き動いている。
②教えられたことだけで思考停止せず、物事みる際に「何故」と疑問を持ち考える。 
③何かを成し遂げる、後悔しないため理想・倫理観を曲げない精神的強さを持ち、時に鑑みる。

となります。主たる内容をまとめるとこの3つになるのではないかと思います。

 内容的には俯瞰的視点・思考力・決断力を持ち過ちを認められる大人になってくださいということなどが書いてあります。系統的には道徳の本や自己啓発本に近いのではないでしょうか。

「ちげーよ!そんな浅くねーよ」

って言いた方いると思います。許してください。岩波文庫の方を2回読んだので許してください。かなり真剣には読んでいます。別に軽蔑されていいので許してください。下にあらすじも書きましたので参考にしてください。

 ちなみにジブリの新作の君たちはどう生きるかはファンタジーらしいので内容的にはまったく本と関係ない可能性があります。本のあらすじなどはマンガを読むとわかりやすいと思うのでおすすめです。

 まだ続くので「君たちはどう生きるか」の内容が3行でわかった人はここでそっと閉じて違うサイトを見るも良しです。もし少し内容を話のネタ程度に吟味したい方はマンガがすぐ読み終わるのでおすすめです。

2.君たちはどう生きるかのあらすじ

 東京のお金持ちの家に生まれ、父を2年前に亡くしたた体格の小さなコペルくんと呼ばれる少年。成績優秀だけどいたずらっ子で級長になれない。

 そんな若者が社会のこと、貧困問題や働くということは何かを考え疑問を持つようになる。そしてあるときは友人との人間関係に悩み葛藤する。

 そうした疑問や悩み・葛藤を主人公が各章でおじさん※1が相談にのりノートに助言を書き、コペルくんの成長を促す。というストーリーが展開されていきます。

※1大学を卒業して数年なのできっと若い

 概ねこんな話で間違いないと思います。若者が悩みもがき苦しんでいる。そして大人は助言をして導いていくという物語です。

3.個人的な感想・批評

 ここからは私的な感想・批評になります。はっきり言って私はあまり好きなタイプの本ではなかったのでちょっと辛口なのですが許してください(笑)

①子供向けの自己啓発なので理想論がやっぱり多い

 この本の特徴は先にも書いた通り「より素晴らしい高次の人間を目指すべし」とすすめる自己啓発本の一種ででしょう。素晴らしい人間とは何かということをけっこう書いています。

 この本は基本的には美しい理想を掲げます。そして上手いこと理想的な形で終わります。しかし現実はそんな理想通りには行きません。机上の空論です。ぶっちゃけ好き嫌いがある内容だと思います。私は嫌いですw

 この本を読んで大人の考える理想的な大人になって欲しいんでしょう。でも理想的な大人がいないことに気がついて葛藤する思春期は避けられないし何処かで現実を受け止めた大人になると思います。

 基本的には綺麗事です。こころが汚れた大人が読むと斜に構えて批判したくなるような本かもしれませんね。

 ここまで批判的に書いていますがそんな理想ですが別に悪くはないと思います。理想もなくしてしまったらある意味終わりな気もしますしね。どこまで理想と現実と向き合えるか次第です。

 この本を評価している人は理想的な人間になることが難しい現実を甘受した上で理想論を楽しめる大人なのだと思います。そんな大人にはおすすめです!私はどうやら卑屈な大人になってしまったようです。

②なんか池上彰っぽい感じで諭される

 あとは主人公がおじさんに諭されることが内容の中心なのでどうしても説教臭くなってます。なんというか池上彰を見ているような気分になります。池上彰っぽいので好きなら面白いと思いますが保証はしません。

③最大の欠点は物語は面白くない

 あと最大の欠点としては物語的な面白さがまったくないところです。小説として読むのはちと厳しいですね。結構ご都合主義で進んでいきます。そもそも文学作品として構想されていなかったようです。

 著者の吉野源三郎さんという方が小説家というわけではないので仕方がないと言えば仕方がないのかもしれません。娯楽的な読み物として読もうと思うわずに読み切る必要があります。

④マンガを読んで一読してみたくなったら買ってみるといいと思います

 倫理や正義を扱う本として古典的なものを読みたいのなら「君たちはどう生きるか」はありだと思います。内容はわりと普遍的なことを書いているので今でも通用すると思います。しかし古いですね。

 とは言ってもこういう本を読んで「違うのでは?」「古い」「くだらない」考えるだけでも、著者の主張である自分で考えるという所につながっていると思います。

 哲学を否定することがすでに哲学をしている的なノリです。やっぱ批判的思考というのは結構重要です。そのまま本の内容を真に受けるほうが著者の主張的には望まないことだと私は思います。

 こういう本があまり好きでない私のようなひねくれ者もいますが内容は悪くないですよ。サラッと読んでみてもいいと思います。

4.マンガを読んで満足した人はとりあえず文庫の最後のところをを読むといい

 「君たちはどう生きるかをめぐる回想」というところが文庫によくありがちな立派な書評になっています。ぶっちゃけまして私が真面目に書評を書くよりも100倍は素晴らしいことを書いています。なのでそこを読んでみるのはお勧めしたいです。

 「なるほど」と思うところはありますね。

5.「君たちはどう生きるか」に感銘をうけたら読んでみると面白いかもしれない本

 私がこれまで読んだ本の中でこの本が好きそうな人が好みそうな本を上げてみます。それぞれ癖はあるんですがなかなか考えさせるないようなのでおすすめですよ。
池田晶子「14歳からの哲学 考えるための教科書」
マイケル サンデル『これからの「正義」の話をしよう』
野矢茂樹「哲学の謎」
あたりもいかがでしょうか。中古で結構安いのでおすすめです(笑)基本的にどの本も自分で思考することを大切にしている本です。哲学しませんか!?
  

スポンサーリンク
レクタングル大
レクタングル大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする