派遣やフリーターといった非正規雇用ってどれくらいいるんだ!?自己責任なの!?

 派遣社員や契約社員などの契約期間に定めのある職員と言うのは会社の労働調整に利用されています。雇用の流動性が正社員とそうした社員で不均衡が起こっているのは本来は社会で是正していかなければならない問題ではないでしょうか。

1.主たる生計者になりそうな派遣社員や契約社員、フリーターは一体どれくらいいるのか

 意外なことに非正規雇用の大多数は主婦のパートや学生のアルバイト、定年後のセカンドキャリアなどであり、望んで非正規雇用のしごとをしている。しかし依然として一定数の生活のために非正規雇用で働いている人がいることは大きな問題である。
 
 2016年12月の「労働力調査」によると非正規職員は2064万人いる。なんとも途方もない人数である。
内訳としては、パートとアルバイトで1463万人で、派遣社員と契約社員を合算すると409万人となる。それにフリーターがどれくらいいるかと言えば、2012の内閣府によるフリーターの人数の推計※1によると180万人となっている。

 つまり不安定な主たる生計者は409万人+180万人=589万人程度はいるといえる。全集業者が6466なので、契約社員、派遣社員、フリーターのウエイトは10%に満たない。完全にマイノリティとなっている彼ら・彼女らを労働力として育てることが国には求められている。

※1:平成25年版 子ども・若者白書

2.怠けているたから非正規は自己責任と言うのは詭弁

 若い頃に怠けていたから派遣社員という身分であるのは仕方ないという意見があるが果たしてそうなのだろうか。
バブルに生まれたか就職氷河期に生まれたかなどの生まれた時代によって求人の状況が異なり、希望せずに非正規雇用を続けている人も当然いる。そうした非正規になった人も挽回できる社会でないと転落=終わりとなってしまう。

 だいたい怠けてないで努力して正社員になったなら競争にさらされてもどうにかなるでしょ!?努力できるんだから……!

3.派遣社員や契約社員を使うことは経済の発展を阻害する

①企業が出す給料が減れば当然消費が減る
経済学では三面等価の原則という非常に基本的な考え方がある。GDPは生産=分配=支出と同じスケールになることを三面等価の原則では示している。
 従業員への給料は分配になるのだが、分配を減らしていくととで利益を増やそうとすること恐らく不可能であると考えられる。分配の減少分は支出の減少につながり、結局のところ需要面が押し下げられることになる。

 企業が率先して分配を削減していくのだからそれは経済が成長するのは土台無理な話じゃないかな!?

②労働生産性が向上しにくくなる
 私も派遣社員をちょっとだけやったことがあるので分かるのだが、派遣社員は基本的に超単純作業をやることが多い。技術や経験を蓄積することはほぼ不可能であると言っていい単純作業が多かった。悲しいことにこれでは将来的に役に立つ技術を習熟させていくことは難しい。短期的な企業業績にはプラスであっても社会への利益とはならない

 派遣社員なんて使い捨てだから教育もあったもんじゃない!

4.非正規雇用はデメリットを補うメリットが存在しない

 なぜだか分からないが非正規雇用であることはデメリットであるにも関わらずそれにな対する恩恵というものがみられない。身分が不安定であることに対するインセンティブが発生していないのだ。このことが正規雇用と非正規雇用の身分の不均衡を産んでいるのではないかと考えられる。つまり不安定であることにメリットがなくては不平等なのだ。
 
有期雇用者は従業員数の調整弁としての機能を一方的に押し付けているのに、それに対するインセンティブが無いなんていうのは不公平!いくらなんだってひどい話でしょ

5.流動化することのデメリットは社会福祉でしっかりとカバーしなくてはならない

 正社員の雇用を流動化の促進として解雇を用意にしても恐らく平時には解雇される人はいない。よっぽどな人材な場合にはこの限りではないが。どちらにしろ景気の悪化により会社の業績が傾けば誰かが切られるのだ。ならば明日は我が身として解雇されたときの社会保障を手厚くしておくのはまったく間違えてはいない。
 そのための技術や知識の教育が不可欠と鳴る。人材が不足している業界に向けての教育をしっかりと行うことで雇用のミスマッチを減らすことが大切。解雇によるリスク回避と生産性の向上を果たすには教育を行い知識と技術を身に着けられるようにすることが重要ではないでしょうか。

明日は我が身なんだから困っている人を守るのが社会保障じゃないの!

参考
多様化する非正規雇用~タイプ別分析からみえる実態と課題~

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